定番オールドレンズの広角版
レンズ情報
- 発売年 1964年(第三世代)
- レンズ構成 4群5枚
- 焦点距離 35mm
- 最短撮影距離 0.45m
- 開放‐最小絞り F3.5-16
- 絞り羽根 5枚
- フィルター径 49mm
- マウント M42マウント
オールドレンズ界では定番のSUPER Takumarの広角レンズです。開放F値が3.5と暗く、最短撮影距離が0.45mmなのでボケにはあまり期待できなそうなレンズです。販売されていた当時の位置づけ的には安価な広角レンズという位置づけだったのかなと思います。
このレンズ販売されていた年代によって細かいモデルチェンジをしています。(実際はもっとあるかも)
- 1世代目 名称:Auto-Takumar 最小絞り:F22
- 2世代目 名称:Super-Takumar 最小絞り:F22
- 3世代目 名称:Super-Takumar 最小絞り:F16
- 4世代目 名称:Super-Takumar 最小絞り:F16 距離指標:覗き窓
- 5世代目 名称:Super-Multi-Coated Takumar 最小絞り:F16
今回買ったものは3世代目にあたるものだと思います。
レンズ外観
オールドレンズは大きさがコンパクトなものは多いのですがその中でも特にコンパクトなレンズです。
レンズキャップの裏側に前所有者が書いたものと思われるF値の設定のメモが書いてありました。個人的に購入した中古品の説明書とか付属品にこういったメモ書きがあると前所有者の思い入れを感じられて好きです。
塗装ハゲ、文字の黄ばみなどはありますが外装はそこそこ良い部類でしたが、レンズは光を当てると前玉のコートハゲが結構ひどい状態です。
後玉はこの頃の広角レンズは小さいものが多くこのレンズも結構小さめです。状態は悪くありません。
Z6に取り付けるとこんな感じです。ボディが大きなZ6に取り付けるとかなり小さく感じます。
作例
開放だと端の方がモヤっとした感じに写ります。
拡大するまでもないですが一応端を拡大した写真がこれです。
こっちは少し前の写真で絞り値覚えていないのですがおそらくF5.6~8くらいまで絞った写真だと思います。絞ると結構しっかりした写りです。
端っこも絞れば結構良く写ります。
最短撮影距離で撮るとこれくらいしか寄れません。ちょっとこれだと被写体が小さくて場面によっては使いづらいですね。
そんな時はヘリコイド付きのマウントアダプターを使うとこれくらいまで寄れるようになります。これくらいならいい感じ!
次は前ボケをテスト。騒がしくなりがちな被写体でも悪くないように思います。
後ボケの方が若干騒がしくなりがちな気がします。
周辺減光がどれくらい出るのかテストしてみると後玉が小さい影響もあってか開放だと四隅はかなり光量が落ちます。だいたいF8まで絞るとかなり目立ちにくくなります。
玉ボケで口径食のチェックです。開放の口径食は絞ると消えていきますが絞りの形が五角形なのが気になります。
その他の作例をFlickrに上げているのでそちらを参照してください。
まとめ
ということでSuper-Takumar35mm F3.5で撮影してみました。レンズのサイズが小さく、色は結構素直で使いやすい印象です。弱点は最短撮影距離がちょっと長めなことですがヘリコイド付きのマウントアダプターを使えば寄って撮れるし、F3.5というあまり明るくない開放値でも大きなボケを作ることができて使いやすさがグッと高まります。
結構安い値段で取引されることが多いようなのでお勧めの広角オールドレンズです。