LGの2画面スマホをレビュー
概要
本機は昨年2画面ケース付きという独特な仕様でネット上で話題になっていた機種です。自分も発表された時から欲しいと思っていたのとPixel4がドコモ回線だと通信がブツブツ切れる問題がありイライラしたので回線変えようと思っていたので丁度良いということでMNPで12月末に購入しました。
というわけでしばらくいろいろ使ってみて感じたことをデュアルディスプレイの使用感をメインに書いていきます。
デュアルディスプレイの使用感
昨年Samsungが発売したGalaxy Foldの様に1画面で折りたためるスマホでは無くG8X ThinQは物理的に2画面有ります。折りたためる2画面スマホといえば今は亡き(会社自体はあるけど)NECのMedias WやZTEのAXON Mがありますが、G8X ThinQはそれらとは違いサブディスプレイを取り外せます。
構造としては専用ケースにサブディスプレイが付いている形式でASUSのROG Phoneとに採用されているのと同じですね。
さてデュアルディスプレイの使い勝手ですが、別々のアプリをそれぞれのディスプレイに表示出来るので動画みながらツイッターしたり、ゲームしながら攻略サイト見たりするには良いですね。
またアプリによりますが一つのアプリを2画面別々に表示ということもできます。
あんまり使い道はないかもしれないですがブラウジングで便利かもしれないです。
二つのゲームを同時プレイ可能!
ゲームをプレイするときにディスプレイの片方をコントローラーとして使えますが物理ボタンじゃないので正直操作性は悪いです。
また画面上の端に設画面入れ替え、移動、画面オフなどをすぐできるようにショートカットが置いてあります。
ケース側ディスプレイは360度回転するので使わないときは折りたたんでシングルディスプレイとして通常のスマホスタイルでも使用可能です。
まあ、この状態だとクソデカいので持ちづらいし背面カメラやFelica使えないんですけどね。
2in1PC見たいな使い方も可能
カメラでもデュアルディスプレイは有効でケース側のディスプレイにもライブビューが映すことができデジタル一眼についているチルトモニター的な使い方ができるようになっています。
この状態だとサブディスプレイ側で出来る操作はシャッターを切ることしかできなのはイマイチ。
解決策としてはサブディスプレイ側でカメラ起動すると普通にシャッター以外のモード切替えフォーカス位置の指定など出来るようになります。うーん、謎仕様。
閉じた状態でもスピーカーを塞がないように隙間がちゃんとあります。
ケース表側には昔のガラケーの様に時計、日付、バッテリー残量、通知用の小型ディスプレイが付いています。
あと感じたこととしてはサブディスプレイ側でもツイッターやメールなど文字入力ができますが厚みが本体にくらべすごく薄いので(半分くらい)剛性が弱く持った時に安定せずすごく打ち辛いです。
ディスプレイの品質も本体側と比べて若干落ちるのか白背景だと筋が見えたりします。
そして当然ですが本体側のバッテリーでサブディスプレイの電力供給を賄っているのでデュアルディスプレイだとすこぶる電池持ちは悪いです。
全体的な使用感
ハードのスペックは文句なし
Snapdragon855、RAM6GB、FHD+の有機ELディスプレイ、Hi-FiクアッドDAC、標準カメラ+広角カメラのデュアルカメラ、Felica、IPX8の防水、イヤホンジャック、Qi、QC3.0対応、フルセグ等々、最初に書いたように5万円台のスマホとしては十分すぎるスペックです。言うことなしです。
ソフトウェアの作り込みが甘い
音量をアプリ別で設定出来たりして気を使ってるところがあると思える半面、ナビバーの挙動とか1画面表示したときの表示など作り込みが甘いと思うところが多いです。特にテザリング親機にするときのパスワードを確認できないのは謎。
LG端末は昔からソフトが弱いってイメージがあります。
指紋認証とタッチパネルの精度がいまいち
気になったところとして指紋認証とタッチパネルの精度が低いことです。まず指紋搭載ですがこれが認識率悪すぎてイライラします。
同じ指を複数登録するといくらかマシになりますがそれでも微妙な精度です。
そしてタッチパネルは2画面同時表示だとタッチ抜けが顕著になる気がします。
2画面表示することでタッチポイントの座標にズレでもあるんでしょうかね。
バンドはソフトバンクでは問題無し
そもそもソフトバンクで販売している端末なので当たり前の話ですがソフトバンクや同回線を使用しているMVNOなどのSIMを使う分には問題無いです。SIMロック解除してdocomoやauで使うと使用できるバンドは少ないので住んでる場所、行動範囲によって接続性は悪いかもしれません。
カメラの出っ張りが無い
最近のスマホはカメラが出っ張ってるものばかりですがG8Xはフラットです。これが自分が求めていたカメラデザインです(笑)
ケースを付けると充電に専用コネクタが必要
専用ディスプレイケースを付けると充電端子が専用端子になります。スペースの問題だと思いますが一時期流行った(?)マグネット充電端子と同様の構造なので普通の充電ケーブルでは使えず専用アダプターが必要です。
出先でアダプター忘れるとケースを外して充電する必要あるのが煩わしいです。
一応Qiも使えますが対応モバイルバッテリー持ってないですし出先でQi使うにはいろいろめんどくさいです。
スピーカーの音がうねる
スピーカーの音が片側だけ急に小さくなるというかうねる様な感じがあります。不具合なのかスマホの向きによって調整しているといったことでもあるのでしょうか。謎。
カメラのAFが遅い
カメラ自体の写りとしては問題ないレベルですがこの機種はAFが遅いです。スマホカメラって最近使うことが少なくなったのであんまり気にすることが少なかったのですが一番最初に使った時にスマホってこんなAF遅かったっけって思うくらいには違和感ありました。
Pixel4と比べてみると歴然で、Pixel4は一瞬で合う被写体でもG8Xだとウォブリング(ピントを合わせる時にピントが前後すること)してからピントが合うのでちょっと気になりました。
スマホでAF速度を要求する動きもの撮らないのでそこまで問題ではないですけどね。
まとめ
総評としては作り込みが甘い部分がありますがガジェオタの心くすぐる面白い端末です。しかしメインとして使うのは個人的に無いかな~と思います。
なぜかと言うと単純な話でケース付きだとめちゃくちゃデカくて重いからです。
ケース込みの重量は331gという超重量級、そしてサイズも決して持ちやすいとは言えないのであまり使い勝手が良いと思わないためです。
というわけで普通に使うときはケースを外して使う方が使いやすいです。(G8Xの特徴台無しですが)
しかしながら、G8X ThinQはディスプレイケース以外にも特筆する点があります。
それは販売価格がハイエンド機ながら5万円台半ばという破格な設定になっていることです。
加えてPayPayのポイントキャンペーンや他キャンペーンでのCBがあるのでさらに安く買うことも可能です。
中華スマホでもSD855搭載でとても安い機種はありますが日本仕様で投げ売りでもないのにこの価格というのは今まででもあまり記憶にないので価格面ではとても魅力的な端末といえると思います。