EOS R7のプロ野球撮影に投入
先日久しぶりにプロ野球観戦に行くことが出来たのでEOS R7と手に入れたばかりのEF400mm F5.6L USMで撮影をしてみました。作例を交えて画質や使い勝手について感じたことを書いて行こうと思います。
撮影条件
今回撮影した試合は楽天生命パークで行われたイーグルスvsファイターズ戦。 撮影ポジションは2試合観戦したのでバックネット裏(バックネット裏と言ってもほぼ3塁側スタンド)と一塁側内野指定席の2箇所から撮影しています。
使用レンズはEF400mm F5.6 L USMを純正マウントアダプターEF-EOS R経由でEOS R7に取り付けしています。
撮影設定は基本的に1/1000~1/2000秒、F5.6、ISOオート(上限ISO12800)、オートホワイトバランス、ノイズ軽減標準、記録画質はCRAW+JPGで撮影しました。
作例
まずは1試合目のバックネット裏からの撮影した写真から。
掲載写真は1枚目だけトリミングしていますが基本的に色やノイズは弄らずリサイズのみしています。しっかり止めて撮りたかったのでSS1/1000~1/2000秒の高速シャッターで撮影していたのでまだ明るい試合序盤以外は感度はほぼISO12800張り付き状態でした。最後の2枚はISO12800等倍で見るには塗り絵感あって厳しいですがそのまま全体像で見る分には鑑賞に堪えうる画質かと思います。あと色味が不安定ですがサボってAWBで撮っちゃったせいです。。。楽天生命パークの照明って癖があるですよね。
続いて2試合目の1塁側内野指定席からの撮影。こちらもJPG撮って出し。
総合的に見るとAPS-Cセンサーなりの画質と思える部分はありますが高感度でも全然使えない訳ではないので健闘はしていると思います。SNSやスマホで見せる分には何の問題も無い画質だと思います。ただ思いっきりトリミングとかしてしまうと粗が目立つので止めたほうが良さそう。
また今回の作例はJPG撮って出しですがDXOのPureRAWの様なノイズを低減するソフトを使ってRAW現像すれば1段分くらいは稼げると思うのでそれの使用もありかと思います。
おまけでEOS R7とRF16mm F2.8 STMで撮影した写真も載せておきます。
EOS R7はボディ内手振れ補正が強力なのでこういった暗所で静止物の撮影ならISO感度が上がるのを抑えられるのはデカいですね。
使い勝手の面で感じたこと
AF性能に関してはほぼ言う事なし
被写体認識のおかげで撮影はフレーミングだけでかなり楽でした。EF400F5.6は30年近く前のレンズながらAF速度はまずまずでしたので野球撮影には十分です。
あとバックネット裏で撮影した時はあまりなかったのですが一塁側の内野指定席から撮影したときは距離関係が悪かったのか結構防御ネットにフォーカスを取られることが多かったのでEF400F5.6Lのフルタイムマニュアルは結構ありがたかったです。
連写はバッファが詰まるのが早く、復帰に時間が掛かる
R7を使っていて気になったのが連写時にバッファ容量が思いの外少なく使い切るのが早い事です。記録画質をCRAW+JPGにして最高速連写だと1秒ちょっとでバッファが無くなり連写が詰まります。ピッチャーの連続写真を撮ろうとすると連写開始位置によっては尻切れトンボになったりします。JPGのみだと連写数はもっと伸びますがRAWでも残しておきたい派としては物足りなさを感じます。
またSDへの書き込みが遅くバッファクリアするまでかなり時間が掛かります。EOS R7は単写でも書き込みに少し時間が掛かっているので元々書き込み速度が遅いように感じます。同じカードを使って別のカメラで撮影すると撮ってモニターを見た瞬間には書き込みが終わってプレビューできるのですがR7ではできません。これは高速なSDカード(ProgradeのV90クラスのカード)を使っていてもです。
野球撮影で空振り、見送りの写真は基本的にボツ写真なので後から選別しやすくするのにすぐ消してしまいたいのですがバッファクリアが遅いとなかなか消せないのでストレスがたまります。CFexpressに対応していればなぁ~とちょっと思ってしまいます。
他社のカメラにある便利な機能・仕様が無い
α1と交換しながら使っていたのですがα1にあってR7にはない便利機能・使用が結構あって使い易さに差を感じました。ここら辺はカメラの性能が関係ない部分なんでEOS R7もアップデートとかで対応して欲しい所です。
・トラッキングON/OFFが出来ない(開始/停止は有る)
400mmもいらなかったかも
これは読み間違えた自分が悪いのですが400mmの換算640mmでは内野席から打者の全身を写すにはちょっと長すぎました(汗)久しぶりのプロ野球の撮影で距離感忘れてました。単焦点だと調整のしようも無いので反省。
まとめ
個人的にはプロ野球撮影に使うには物足りなさを少し感じました。別に画質は悪くないし、秒間の連写コマ数が多いので瞬間を撮れないことも無いのですがやはりバッファの少なさと書き込み時間の長さが気になります。ここをもう少し頑張っていればプロ野球撮影のメインを張れるカメラだったと思います。
ただこれは上位クラスのカメラと比べたらの話で20万円以下で買えるAPS-Cセンサーのミラーレス一眼カメラとしてはEOS R7がトップクラスなのは間違いないかと思います。他メーカーでライバルと言えそうなデジカメはX-T4、α6600あたりですが、
α6600→昔使った印象としてはEOS R7より性能は全体的に1段落ちる
と考えるとEOS R7は性能と価格が丁度いい塩梅といえるかもしれません。これ以上となると富士フイルムのX-H2S、マイクロフォーサーズのOM-1あたり選ぶ必要があり値段はEOS R7からかなり上がるので選択肢から外れる人は多くなると思います。
ぼくがかんがえたさいきょうのいおすあーるせぶんまーくつー
最後にEOS R7 Mk2出るならこんなスペックが良いなというのを妄想して終わります。
APS-C裏面照射型2000~2400万画素積層センサー、完全ブラックアウトフリー&120fpsのEVF、CFexpress Type BとSDカードのデュアルスロット、防滴防塵(に配慮ではない)ボディ
30万円は余裕で超えて40万超えくらい値段になりそう。