EOS R7とEF400mm F5.6L USMの組み合わせを試す

2022/07/23

CANON デジカメ 交換レンズ

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最新機と29年前のレンズの組み合わせや如何に

望遠に強いEOS R7

EOS R7を買った理由で多く挙げられるのはやはり野鳥や鉄道、飛行機といった超望遠が要求される撮影の為じゃないでしょうか。15コマ/秒の連写が可能、AF性能が高い、画素数が3250万画素で比較的多めなのでトリミング耐性が高い、APS-Cセンサーなのでレンズの実焦点距離に対して換算1.6倍相当の焦点距離で撮影が出来るなど望遠撮影に必要な要素は持っているのでR7は打ってつけな機種と言えます。

しかし今のところ手持ちのレンズはRF16mmF2.8STMとRF50mmF1.8STMだけで望遠レンズは持っていなかったので望遠系のレンズが欲しいなあと思い色々調べて良さそうな物見つけたので今回買ってみました。

で、何を買ったのか?

記事タイトルにあるようにEF 400mm F5.6L USM(以下EF400F5.6L)です。

このレンズは1993年に発売されたレンズです。普通の感覚だと約30年前のレンズなんてオールドレンズに片足突っ込んでいるロートルレンズというイメージがありそうですが作例を見る限りでは解放からわりかしシャープでキレのある描写な物が多く今見ても悪くないレンズな気がしたので思い切って買ってみました。ダメだったら最悪売ればいいですからね。

このレンズを買った理由が他にいくつかもあって

①RFレンズは高いか尖がったレンズが多い

RFレンズの超望遠レンズというとRF100-500mmが思い浮かびますがあれは30万以上するのでサブのシステムとしてR7を使ってる身としては予算オーバーです。

安めのRFレンズで行くと600mmF11、800mmF11、100-400mmF5.6-8などがありますが開放F値が尖がった性能過ぎてで使いづらそうに感じたので今回はパスしました。

②望遠の単焦点レンズへの憧れ

他にもEF100-400mmの2型とかシグマの150-600CとかSが候補に挙がってはいて悩んだのですが兼ねてから望遠レンズの単焦点を所有したい欲が有ったこともEF400mm F5.6Lを買った理由の一つです。

③比較的安い

あと何より安かったです。明るい望遠単焦点レンズは数十万から100万円超えるくらいの値段がしますがこのレンズは中古で8万円弱でした。ポイントを含めれば7万円くらいです。単焦点レンズのわりにスペックが平凡なのと30年近く前のレンズなのが安い要因だと思われます。

④αでも使える

EFマウントレンズはシグマが販売しているMC-11を装着すればEマウントのαシリーズのミラーレス一眼でも使えるようになります。MC-11は建前上シグマ製EFマウントレンズ専用のマウントアダプターなのですがキヤノン製EFレンズも普通に動くことが多いのでαでも楽しめると思いました。(MC-11とタムロンレンズの組み合わせは動かないことが多い)

使用感と作例

前置きが長くなりましたが使用感と作例を見せていきたいと思います。

まず思うの見た目が凄く細長い。マウントアダプター込みだとさらに長く見えます。望遠レンズとは言え開放がF5.6とそんなに明るくない単焦点で手振れ補正も付いてないのでこんなに細いんでしょうね、でもその分軽くて持ちやすいのはメリットです。先端部分スライドして伸ばすとフードになります。


SONYの100-400GMと比べると細いのがよくわかります。ちなみにEEF400F5.6Lのフードについている黒いのは塗装剥がれです。


また100-400GMを400mmまでズームすると長さは同じくらいです。(EF400F5.6Lはフード伸ばしていない状態です。)


三脚座も付いています。身長が低く平べったくて短いタイプなのでここをハンドル代わりに持って運ぶのはやり辛いですね。


あとビデオボスが無いので一脚や三脚に固定する時は締め付けが緩くならないように注意が必要です。中華製のアルカスイス互換の三脚座もあるようですがレビューを見て品質悪そうだったので買うのはやめています。

EOS R7に取り付けるとこんな感じになります。



シルバーのプレートがカッコいいです。多少やはり長いなと感じますが持った時の重さは400mmクラスの望遠レンズとしてはかなり軽く感じます。

100Lマクロと比較するとこんな感じです。100Lマクロ2本分くらいの長さです。


AFに関しては爆速という訳じゃないですがなかなか速いのでかなりシビアな撮影でもない限り必要十分と言ったところだと思います。今回の撮影でスズメを追うくらいなら余裕でした。

先述したようにこのレンズは手振れ補正が付いていません。ですがEOS R7にはボディ内手振れ補正が付いている為ある程度のスローシャッターでも問題なさそうです(体感2~4段分です) 。ただファインダー像は手振れ補正が効いていてもゆらゆらと結構揺れるので撮影前は手振れしないか少し不安になります。

あとEOS R7で秒間15コマ連写するにはキヤノン指定の対応レンズを使用する必要が有りますが、EF400F5.6はその対応レンズに含まれていません。自分の使用目的は野球撮影で連写コマ数よりどちらかというとタイミングが重要なのであまり問題になりませんがそこを気にする人は注意が必要です。(キヤノン公式ページ参照)

ただ実際に連写を試してみるとメカシャッター、サーボAF、JPG(L&ファイン)+CRAW、SS1/1000、絞り開放、フリッカー低減オフの設定で普通に秒間15コマ連写ができていました。対応レンズじゃなくても秒間15コマ撮影できるものもあるようです。しかしこの設定だとすぐバッファが詰まるのがキツいです。1秒ちょっとで詰まるのでむしろわざと連写速度は落とした方が良いかもしれません。

ここから実際に撮影してみた結果ですが、1993年のレンズながら今見てもなかなかキレのあるある描写で驚きました。


トリミングしてみましたが毛がしっかり解像しています。


これはレンズというよりボディのお陰ですが葉っぱの裏にいるスズメにしっかりピントが来るのがすごい。


※暗部を少し持ち上げて見やすくしてます

ここまでいずれも開放での撮影ですがかなり解像していて優秀ですね。解像感的には開放からピークの様で1段絞ってみましたが変わった感じはしないです。



その他EOS R7とEF400F5.6Lで撮影した作例はこちら


SONYの望遠ズームレンズで人気の100-400GMを持っているのでEF400F5.6をMC-11経由でα7IVに取り付けて撮り比べてみました。

EF400mm F5.6 L USM 絞り開放

FE100-400mm F4.5-5.6 GM テレ端絞り開放

ピント部分を拡大 左EF400F5.6、右100-400GM

EF400mm F5.6 L USM

FE100-400mmF4.5-5.6 GM

ピント部分を拡大 左EF400F5.6、右100-400GM

横並びで細かく見てみると100-400GMの方がコントラストが高い気がしますが、中心の解像度はほぼ変わらないかEF400F5.6Lの方が少し良いくらいに感じます。約30年前のレンズとはいえ流石の単焦点といったところですね。ボケ味は僅かですがEF400F5.6Lの方が柔らかい印象です。

あえて言うならEF400F5.6Lの方が100-400GMよりフリンジが若干目立ちます。ただこれくらいならソフトで簡単に補正が出来るのであまり問題にはならないと思います。

拡大 左EF400F、右100-400GM

ちなみにMC-11経由での使用感はAFも速くて正確なので何の問題も無く使えそうです。

まとめ

EOS R7とEF400mm F5.6Lの組み合わせで使ってみたでした。写りに関しては現代でも十分に写るレンズなのでズームレンズのテレ端しか使わないということであればこの古いレンズもなかなか良い選択肢ではないでしょうか。

またこのレンズは発売こそ約30年前ですが販売終了は数年前なので修理をキヤノン公式で未だに受け付けています。あと数年は受付を継続すると思うので買うなら使い倒せる今だと思います。

自己紹介

とんがり(@Tongari_gadget)

普通の会社員をしながらスマホを中心としたガジェットやデジカメ、オールドレンズについてのブログを書いています。

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