2005年製ですと?
Cyber-shot DSC-R1の概要
DSC-R1は2005年にSONYが発売したカメラで、一応まだSONYのホームページに紹介ページが残っています。そのページを見る限り特徴としてやはり目を引くのはレンズがCarl ZeissのVario-Sonnarという点でしょう。Zeissというブランドに弱い自分的にはこれだけでもたまりません。そしてセンサーも21.5mmx14.4mmとAPS-Cに近い大きなセンサーを搭載しておりZeissレンズに相応しい性能を持っています。
これだけ豪華仕様なハイエンドコンデジなので発売価格は12万円くらいと当時としてはかなり高額な値付けです。
当時の評判を見る限りはかなり好評だったようで価格.comのカスタマーレビューのスコアは堂々の4.70です。未だにクチコミが書き込まれるくらいですからかなりの名機の予感です。
購入経緯
購入の動機はネットでDSC-R1のレビュー記事を見つけその特異なフォルムに惹かれたためです。
その後オークションや中古販売を探したところ充電器なしのため動作未確認品が格安で売られてるのを見つけました。見た目が割と綺麗な外観だったのでギャンブルしてみる価値は有りかなと思い特攻しました。結果としては大勝利で手持ちの充電器で充電してみたところ各部問題なく動きました。
ほぼ問題ないのですが敢えてジャンクポイントを挙げるとすると内蔵電池がヘタレ気味な点です。電池を抜いたまま少し時間を置くと時計や撮影設定が初期化されてしまいます。ただ色々試してみたところ電池交換をする10秒くらいの時間なら電池を抜いても初期化はされないようで実使用上は問題なさそうなのでそこは目を瞑ります。
また付属品なしの本体のみという商品説明でしたが電池とメモリースティック1GBが付属していました。
外観&使用感
DSC-R1を見てまず思うのはなんだこの独特な形は?という点でしょう。この形はCyber shot F系などから引き継がれている形だと思われます。個人的には好きなデザイン。
レンズ最初に紹介した通りCarl Zeiss Vario-Sonnar搭載でフルサイズ換算で24-120mmの焦点距離です。F値はズーム域で変動しますがワイド端でF2.8始まりと結構明るいレンズです。
この豪華なレンズせいといったら何ですがボディはかなり重く1kgとコンデジとは言えない重さになっています。またレンズはズームすると伸びるタイプでパワーズームではなく手動ズームになっています。
シャッターはリーフシャッターで最高1/2000までの高速シャッター対応しています。シャッター音がかなり静かなためかデフォルトでは電子音でニセシャッター音も出すようになっていました。
連写はあまり効かず3枚くらい撮るとバッファが詰まります。さらにRAWでは連写ができないので注意が必要です。
設定できるISO160~3200で感覚的には400ぐらいまでが実用レベルかなと思います。あとISOオートにしたとき最低感度ISOの160でかなり粘るのは気になりました。
そして背面には物理スイッチやダイヤルのみが配置されている面白いデザインです。
ちゃんとAFポイントを選ぶスティックがあるのはGoodポイント
あと最初見たときこのMONITORのスイッチは何のことかわかりませんでしたが調べてみるとライブビューやEVFの映像に絞りやシャッタースピードの効果を反映させるかどうかのスイッチのようです。
ライブビューと聞いてこのカメラどこに液晶があるのと思った方いると思いますが、このカメラの液晶は背面ではなくこんなところにあるのです。
こんなところがくるりんぱ |
カメラ上面にバリアングル液晶が付いており柔軟な撮影に対応可能となっています。
特に液晶が見える状態で収納するとウエストレベルファインダーの様に撮影できるので個人的にかなり使いやすく感じました。普通のカメラのチルト液晶やバリアングル液晶は外に飛び出る形ですがこれはそういった事が無いのが良いです。
ただこの状態でEVFとライブビューの切り替えをオートにしているとEVFのセンサーが体や指に反応して意図せず切り替わってしまうので背面スイッチでライブビュー固定にしておいた方が良いです。
液晶を立てて使うこともできるのですがなんか目立ちそう。
2インチの13.4万ドットで視野角が狭く液晶の質自体は時代を感じる物ですが構図確認くらいなら問題ないです。
次にEVFは23.5万ドットとこちらも特筆すべき点はありませんが十分に使えるレベルです。
AF速度はコントラストAFなのでそこまで早くはないですが、動きものを撮らない限りは普通に使えるレベルの速度、精度だと思います。
設定画面はシンプルな構成でそんなに設定する内容もありません。ちなみデジタルズームのプレシジョンとは画質を犠牲にしてズーム倍率優先のモードです。SONYコンデジに慣れていないとよくわからないネーミング。
そして対応メディアはCFカードに加えSONYのカメラと言えばのメモリースティックの二つに対応。CFとMSの2枚差しができますが同時記録はできません。書き込み速度は遅めでRAWで撮ると結構待たされます。
背面のスイッチでどちらに記憶するのか選べる面白仕様。
最後にテレコンのVCL-DEH17Rも紹介します。DSC-R1に取り付けるには専用のアダプタが必要なのでちょっと面倒ですが今回は偶然安価で手に入れることができました。
テレコン&アダプタはかなり巨大で最初見たとき嘘だろってちょっと笑ってしまいました。
テレコンとアダプタを取り付けたところの写真です。かなり長く重くなりバズーカ感があふれ出る見た目。
6.55インチのスマホと並べるてもこんなにもでかいです。
テレコンを取り付けると望遠200mmまでの撮影が可能ですが唯でさえ大きなDSC-R1がさらにデカ重になるので実際に使うかは微妙。
作例
以上作例でしたがどうでしょうか?
個人的には撮れた写真を見てマジでこれが2005年のカメラなの?ウソでしょ??ってかなりビックリしました。普通に現代でも通用する写りに感じないでしょうか。画素数10.3MPながらもシャープで色も結構好みです。
ちなみに今回の作例はLightroomでRAW現像しています。今のカメラのRAWデータほど弄れる訳では無いですが暗部を大きく持ち上げるとか無茶をしなければ悪くは無かったです。
また最後のレッサーパンダが走ってくる写真はテレコンを付けて撮った写真ですが画質はそこまで損なわれている感じはしませんでした。
まとめ
以上、17年前の2005年発売ながら写りは今でも十分通用するDSC-R1の紹介記事でした。今見ても見劣りしない写りなのでオールドデジカメ好きな人には是非とも手に入れてほしい一品です。