Canonのレンジファインダー用レンズ
レンズ情報
発売年 1958年
レンズ構成 4群6枚
焦点距離 85mm
最短撮影距離
1m
開放‐最小絞り F1.9-16
絞り羽根 20枚
フィルター径 48mm
マウント
L39マウント
このレンズはCanonがまだカメラがレンジファインダー全盛だった時代に生産していたレンズで、1951年にSerenar 85mm F 1.9(後にレンズ名をSerenaからCanon Lensに変更)の後継レンズとして1958年にCanon Lens 85mm F1.9 IIとして発売されたレンズです。
このレンズを発売した翌年にキヤノン製初の一眼レフでもあるキヤノンフレックスが発売されておりレンジファインダーから一眼レフに切り替わる転換期のレンズでもあります。
レンズ鏡胴の素材が真鍮製の為、見た目はほっそりしていますが実際はずっしりと重く、重さはなんと600gもあります。
そして一番の特徴は絞り羽根の多さです。このレンズには絞り羽根がなんと20枚もあります。これによりオールドレンズにありがちなカクカクな玉ボケではなくちゃんとした円形の玉ボケを実現しています。
レンズ外観
絞り羽根20枚なので絞ってもきれいな円形を維持が可能。Nikon Z6に取り付けてみたところ。とても細長いレンズです。
このレンズ、絞り環を回そうとするとフォーカスリングも一緒に回ってしまうので注意が必要。作例
今回もNikon Z6で撮影しています。
開放では周辺の解像感はそれほどですが中心部は結構解像しています。 ギョイコウと読むらしい 夕日を見つめる力士玉ボケはF2.8まで絞るとかなり丸くなります。玉ボケの周りに若干滲みが発生していますがこれはこれで面白いです。 周辺減光はF4まで絞るとかなり改善されます。
Flickrにその他の作例を上げたので興味ある人は確認してみてください。
まとめ
精巧な作り、20枚もの絞り羽根、真鍮製、シルバーとロマンあふれるオールドレンズです。この時代のCanon製のL39マウントレンズは他に50mm F1.8を所持していますが個人的にはかなり好みなオールドレンズ群です。ほかにも35mmやさらに明るい50mmF1.4など使用したいレンズがありチャンスがあれば入手してみたいです。
ちなみにこのレンズ今まで買ったオールドレンズの中では一番高い物です。自分は比較的ありふれたオールドレンズや動作未確認やカビが生えたジャンクなど格安品ばかり買っていたのでこのレンズを買って届くまではドキドキでした。