今までずっと単焦点のオールドレンズばかりでしたが今回は初のズームレンズの紹介
レンズ情報
発売:1981年?
レンズ構成:7群8枚
最短撮影距離:0.8m
開放-最小絞り:F3.5-F22
絞り羽根:7枚
フィルター径:55mm
マウント:SRマウント(MC/MD)
35mmスタートで70mmまでの2倍ズームと今基準で見るとそんなたいしたスペックではないですが、当時としては35-70mmが一般的な標準ズームだったようです。
このレンズの大きな特徴としてはF3.5通しレンズでズームしてもF値が変わりません。今でいうF2.8通しの大三元レンズのポジションだったと思われます。
またもう一つの特徴として通常では最短撮影距離が0.8mと全然寄れないのですがこのレンズにはマクロモードが付いていて、70mmまでズームした状態でフォーカスリングのボタンを押すとマクロ域までフォーカスを移動できます。
普通は70mmまでしか回らないですが・・・
マクロボタンを押しながら回すと1:4、1:7というところまで回せるようになります。
マクロモードだと実測では0.33mまで寄れました。ワイド側ではマクロモードが使えないためヘリコイド付きアダプターなどで代用する必要があります。
ちなみにこのレンズあの有名なライカのレンズでもあるLeitz VARIO-ELMAR-R 35-70mm F3.5の設計思想を受け継いでいると言われています。→ミノルタとライカが共同開発という事を教えてもらいました。受け継いだといより兄弟機といった方が適切ですね。
ステレオカメラ Leica 35-70mm F3.5商品リンク
1000円以下でそんなレンズが手に入ったと思うとなんか得した気分になります。
レンズ外観
レンズは綺麗で多少の埃と前玉に拭き痕が残っている程度でした。拭き痕は自分でもう一回拭いてきれいにしてます。フォーカスリングはゴム製ですが白化などなく綺麗な状態。フードはプラ製でキズは多め。
真ん中に水色の丸ボタンを押しながらズームリング回すとマクロモードになります。
α7R IVに取り付けたところ。ズーム、フォーカスで伸びるレンズで取り付けると細長い印象。
ミノルタのフィルムカメラXG-Eにも取り付けてみた。
やはりこちらの方がしっくり来る感じでかっこいいです。
作例
すべてα7RIVで撮影して写真はほぼ撮って出しです。瑞鳳殿のそばにある感仙殿
70mm側の最短撮影距離で普通に撮影した写真
今度はマクロモードで寄って撮影。ちょっと撮る角度変わってしまったけどかなり寄れます。
何かのおまじないでしょうか。
開放だと柔らかい描写でふんわりした印象。
これだけLightroomで弄ってます。
わざと逆光撮ってフレアを起こした写真。逆光には弱いです。
バスのガラス越しに撮ったのでかなり青い写真に。
まとめ
ズームのオールドレンズはレンズの味とかいうには厳しい写りというイメージが有ったのでズームは積極的に買うことはなかったのですが、このレンズはその固定観念が崩れました。細かく見ていくと35mmでの歪み、逆光に弱い、遠景だと周辺がグダるとか欠点はあるんですがマクロモードは使い易いですし、シャープでよく写るので現代のキットレンズとかよりもいいレンズなのでは?と感じさせる名玉だと思います。