レンズ情報
- 発売年 1951年
- レンズ構成 3群6枚
- 焦点距離 50mm
- 最短撮影距離 1m
- 開放‐最小絞り F2-22
- 絞り羽根 9枚
- フィルター径 40.5mm
- マウント L39マウント
今回はロシア産レンズのJupiter-8 5cm/F2です。
人気レンズなのでオールドレンズに興味がある人ならば多くの人が知っているレンズだと思います。人気の理由としてはかの有名なカールツァイスのSonnarをコピーしたレンズで描写が良いという点だと思います。また価格が本家カールツァイスと比べてかなり安いのも理由の一つかと思います。
自分もカールツァイスのコピーというのに惹かれたクチです。値段も6000円しなかったくらいだったのでお買い得でした。
ロシアレンズは同じレンズでも作られた工場や年代によって微妙に違いがあったりするので奥が深いです。今回手に入れたものは1951年頃に作られた初期型だと思われます。70年前のレンズ……ロマンがあります。
レンズ外観
eBayで購入し状態説明ではExcellentだったと思います。海外の中古品の状態で最上級はMint(新同品)でExcellentはその次に良い状態を指しますが、経験的には使用感が有るB~C品くらいの感覚です。
実際に届いたものを見てみると鏡胴は錆や汚れが多数あり。
レンズ前玉・後玉には拭き傷のような細かい傷があります。
内側や中玉にはホコリはありますがそこそこ綺麗です。
全体的に1万円しないExcellentなら外観は妥当といったところの商品状態でした。光学系はメンテしなくても一応使えそうです。外れじゃなくて一安心。
ヘリコイドと絞りは軽くてスカスカでしたが動いています。
Nikon Z6に取り付けてみるとボディはデカいのにレンズは小さいのでアンバランスな印象。
作例
今回はNikon Z6で撮影しています。
カールツァイスのSonnar 5cm F2を使ったり見たことは無いのでそれと同等の写りかというのは分からないですが開放から中心はキリっとした描写です。
周辺はこの写真を見るとわかりますがかなりボヤっとしています。
ボケ味は後ボケが物によりますが騒がしくなりがち。
玉ボケを撮ってみました。口径食は1段絞るとかなり改善。
周辺減光はかなり出ます。F4まで絞ると大分よくなりますが微妙に残っています。F22まで絞ってもしぶとく残ります。
逆光での写真。
最短撮影距離は旧レンジファインダー用レンズと言うこともあり1mとなかなか寄れないレンズです。もう少し寄って撮りたい場合はヘリコイドアダプターが必要です。
大きいサイズの作例をFlickrに上げているので見てください。
まとめ
ロシアレンズでは有名なJupiter-8 5cm F2を使ってみましたが70年も前の機材が未だに普通に使えるのは面白いですね。
ただレンズを入手するにはebayなどが便利ですがほとんどがレンズ表面に拭き傷があったり、鏡胴部分が錆びていたりと状態がいいものはわずかだと思います。通販で買う前にはじっくり商品写真を見ることをお勧めします。確実状態が良いものを買うには中古カメラ屋で買うのがいいと思います。